こんにちは、健康マスター・普及認定講師のうりさくらです!
人生100年時代の今、健康寿命をいかに延ばすかに大きな関心が集まっています。
健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のこと。
できるだけ長く、自立して自分らしく暮らしていくために、とても大切な指標です。
平均寿命の延び以上に、自分らしく人生を楽しみながら暮らせる期間もいかに延ばせるかが大きな課題となっています。
健康寿命を延ばすためには、運動・食事・休養・社会参加など、生活習慣が重要とされています。
正しい知識をもとに継続して取り組むことが何より大切です。
そこでこのシリーズでは、健康寿命とは何か、健康寿命を延ばすための習慣、成功の秘訣 を全3回でわかりやすく解説します。
この記事は、【健康寿命 基礎編 Vol.3】健康寿命延伸を成功させる秘訣についてのお話です。
健康寿命基礎編Vol.1,Vol.2でご紹介した内容を、今度は実際の生活の中で実践してみましょう。

この記事でわかること
- あなたの生活習慣の改善ポイント
- 生活習慣改善の具体的な手順
- 新しい習慣を無理なく続ける方法
この記事を通して、健康寿命を延ばすために、ご自身がどのような生活習慣を見直せばよいのかを理解し、新しい習慣を日常生活の一部として定着させるきっかけになれば幸いです。
行動を変えるには『段階』がある
健康寿命を延ばすためには、生活習慣を改善し無理なく続けることが大切です。
しかし、「健康に良い」とわかっていても、生活習慣を変えるのは容易なことではありません。
健康・医療の分野では、人が生活習慣などの行動を変えるときには、5つのステージを通ると考える「行動変容ステージモデル」があります。
- 無関心期
6か月以内に行動を変えようと思っていない段階 - 関心期
6か月以内に行動を変えようと思っている段階 - 準備期
1か月以内に行動を変えると具体的に考え始める段階 - 実行期
行動を始めている段階(6か月未満) - 維持期
行動が習慣化し、継続できている段階(6か月以上)
プロセスは常に順調に進むわけではなく、実行期や維持期から前のステージに逆戻りする場合もあります。
習慣化に成功するには、小さな行動から始めて無理なく継続することが大切です。

生活習慣を改善するときも、まずは自分が今どの段階にいるのかを知り、無理なく一つ先のステージを目指してみましょう。
生活習慣の改善を成功に導く4つのステップ
ここからは、いよいよ実践のお話です。
健康寿命を延ばすために、やみくもに健康に良い習慣を身に着けようとしても、自分に合わなければ長続きせず、かえってストレスになってしまうかもしれません。
あなたご自身の改善すべき点に的を絞って、少しずつ段階を踏んで取り組みましょう。
ここからは、行動変容ステージモデルの考え方も参考にしながら、生活習慣の改善を実践する方法を4つのステップに分けて考えてみましょう。
1.自分の改善ポイントを探す
ご自身の生活習慣のなかでどこをどう直せばよいか見極めることが大切です。
【健康寿命基礎編Vol.2】でご紹介した「健康日本21」の目標値・目安とご自身の生活習慣を照らし合わせてみましょう。(※2)
| 項 目 | 目 標 値・見直しのポイント |
|---|---|
| 食塩摂取量 | 7g/日未満 |
| 野菜摂取量 | 350g/日以上 |
| 果物摂取量 | 200g/日 |
| 適正体重 (BMI) | 18.5以上25未満 65歳以上:20を超え25未満 |
| 身体活動 (歩数) | 成人:8,000歩/日 高齢者:6,000歩/日 |
| 睡眠 | 20~59歳:6~9時間 60歳以上:6~8時間 |
| 喫煙 | 禁煙する |
| 飲酒 | 生活習慣病のリスクを高める飲酒量を減らす 1日平均純アルコール量:男性40g以上・女性20g以上 |
| 歯科・口腔 | 定期的に歯科検診を受ける |
| 健診・検診 | 特定健診やがん検診などを適切に受ける |
| 社会とのつながり | 自分に合った社会参加や人とのつながりを持つ |
2.将来の健康について考える
改善ポイントがわかったら、いよいよ生活習慣改善のスタートです。
改善しなかった場合のリスクや、改善した場合のメリットを理解し、「行動してみようかな」という気持ちを育てる段階に入ります。
【健康寿命 基礎編 Vol.2】でご紹介した「健康寿命を延ばすために意識したい9つの生活習慣」の解説をガイドにして考えてみます。
具体例として、運動・身体活動量が少ない人の場合を考えてみましょう。
【健康寿命 基礎編Vol.2】でご紹介したように、身体活動・運動の少ない人は、多い人にくらべて脳卒中や心臓病などの循環器病や2型糖尿病・がん・ロコモ(運動器の障害による移動機能の低下)・うつ病・認知症などの発症リスクが高いことが報告されています。
また、高齢者では身体活動量の減少はフレイルの危険因子にもなります。
「このまま身体を動かさない生活が続いたら、将来の自分の身体や生活はどうなるだろう?」
反対に、今より少し身体を動かすようになったら、どんな生活を続けられそうでしょうか。
「このままではまずいかも」「少し変えてみようかな」と感じることが、行動を変えるきっかけになります。

その他の項目についても【健康寿命 基礎編 Vol.2】の該当項目の解説を参考にどのようなリスクがあるか理解しましょう。
リスクがはっきりすることで、「このままではまずいかも」という気持ちになり、行動に移る後押しとなります。
3.小さな行動から始める
最初から完璧を目指さず、無理なく続けられるような小さなことから始めることが成功のポイントです。
- 毎日一皿分の野菜をプラスする
- 毎日プラス10分の運動(歩行)をする
- 歯科健診の予約をする
- 友達とランチに出かけてみる
まずは無理なく続けることを目標にしましょう。
4.続けられる工夫をする
行動変容ステージモデルでは、行動を変えて6か月以上継続している段階を「維持期」としています。
継続できたことで自信が身につく一方で、マンネリ化しないように工夫が必要な時期とも言えます。
1人で頑張るだけでなく、家族や友人に応援してもらったり、必要に応じて医師や管理栄養士などの専門家のサポートを受けたりするのも一つの方法です。
また、継続できている自分に対して何か「ごほうび」を与えるのも、次への行動の励みとなります。
無理なく生活の一部に定着すれば大成功です。
成功体験を積み重ね、徐々に生活習慣を整えましょう。

続けられなかったとしても、落ち込まないで他に続けられそうなことを探して気軽にチャレンジしましょう!
まとめ
健康寿命を延ばすためには、自分の生活習慣を知り、改善できるところを見つけることが第一歩です。
習慣や行動を変えるのは、一朝一夕にできるものではありません。うまく続かず、前の段階に戻ってしまうこともあります。
大切なのは、完璧を目指すことではなく、自分にできる小さな行動を見つけ、また始めること。
健康に関する情報はたくさんあります。しかし、実際に自分の生活を変える一歩を踏み出せるのは、ご自身だけです。
この記事が、これからも自分らしい生活を楽しむための一歩につながれば幸いです。
- ※1 行動変容ステージモデル|e-ヘルスネット(厚生労働省)
- ※2 健康日本 21(第三次)推進のための説明資料|厚生労働省
